独立行政法人国立病院機構 刀根山病院

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患者様へ

すくみ足外来

目的

「すくみ足」はパーキンソン病の罹病期間が長くなると50%強の方に出現してくる症状で、転倒を始め日常生活動作の大きな障害になっています。病状が進行しますと、「すくみ足」は通常のパーキンソン病治療に反応しなくなります。そこで、刀根山病院では「すくみ足」について専門的診療を行う外来を行っております。

すくみ足でお困りの方へ

すくみ足はパーキンソン病治療では非常に難渋する症状です。お困りの方も多いかと思います。

Pedro J. Garciaa-Ruizという研究者が、パーキンソン病の主要な治療薬であるドーパ製剤が誕生する前のパーキンソン症候について詳しく調べ、論文で報告しています。その論文によりますと、ドーパというお薬が出現するまでは、すくみ足という症状は典型的なパーキンソン病ではあまり記載されていないようです。1970年代には、Barbeauら及びAmbaniらが、すくみ足は長期間ドーパ製剤を投与したことに起因する症状であると報告しています。つまり、すくみ足はパーキンソン病固有の症状ではなく、パーキンソン病に罹患した患者さんがパーキンソン病のお薬を飲み続けたために起こる副作用の一つであると考えられます(発症時にすくみ足がある場合はドーパ製剤の副作用ではありません)。もう一つ注意を要する点は、多くの方が最初の一歩がでないのは全てすくみ足だと思われていることです。最初の一歩が出た後は、比較的足が出る(小刻みであろうと)のがすくみ足で、その次の足の出方も遅い場合は無動である場合があります。治療方針が異なります。

内容

  1. 問診・診察
  2. 歩行可能な方は、視線と歩行の特殊な検査を行わせて頂く場合があります(特殊な眼鏡をかけて歩行して頂く)。
  3. 睡眠の検査を受けて頂く場合があります(すくみ足の方の多くが睡眠時無呼吸低呼吸を合併しており、その治療がすくみ足に重要な場合があります)。
  4. 当外来ではすくみ足の病型分類をしています。その分類により治療方法は異なりますのでその説明をさせて頂きます。患者様によっては高照度光療法が有効なケースもありますので、その説明もさせて頂きます。
  5. 最初の一歩の足の出し方に関して指導させて頂きます。
申し込み方法
・通院中の患者さまは、主治医に相談ください。
・当院へご紹介してくださる先生方は、地域ネットワークセンターを通じて申し込みください。
実施日時
平成22年9月6日より毎週月曜日、午後1時30分から30分枠の予約で1日3名まで。
実施場所
内科外来3診および理学療法室
対 象 者
主にパーキンソン病治療中の患者様

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すくみ足についての補足説明

すくみ足については誤解をされる患者さまもおられますので、まずすくみ足ビデオでご自分の症状と比較して頂きます。すくみ足は幾つかの方法で分類されています。すくみ足が出現する場所による分類として、最初の一歩が出ない、方向転換時にすくむ、狭いところを通る時にすくむ、目的地に着く手前ですくむ、広い場所を歩く時でもすくむ、が知られています。2番目は、すくみ状態の重症度によるもので、足が全く動かない、足のステップは可能だが前に進まない、足のステップとともにわずかに前に進む、という分類です。

すくみ足が出現する時間による分類もあります。パーキンソン病のお薬であるドーパ製剤を長く服用しますと薬の効果時間が短くなってきて、いわゆるwearing offという状況が発生します。こうなると薬が効いている時間帯と切れている時間帯がはっきり分かれてきます。もっとも多いのはお薬が切れた時に発生するすくみ足です。お薬が効いている時に発生するすくみ足もあります。前者と後者では治療方法が異なります。後者は治療抵抗性といわれています。

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